健康な歯の状態とは・・・
歯は表層にあたるエナメル質部分と、血管や神経からなる歯髄および象牙質部分から成っています。このエナメル質部分は、主にカルシウムやリン酸と呼ばれるミネラルなどから作られています。「丈夫で健康な歯」とは、歯のエナメル質内部のミネラルが豊富であり、密度が高い状態の歯を指します。
脱灰について・・・
虫歯の原因菌は、食べ物や飲み物に含まれる糖質が大好きで、それを餌にして酸をいっぱい作っています。この酸が、歯のエナメル質の表層下から、大切なカルシウムやリン酸を溶してしまいます。この過程を「脱灰(だっかい))」と呼び、歯が不健康な状態へと至ります。
再石灰化について・・・
食べ物には糖質が多く含まれているので、脱灰は日常生活の中で、常に起こる可能性があります。そこで、表層下脱灰を起こした部位では、唾液が活発に働き、脱灰を抑えようと努めています。唾液に含まれるカルシウムやリン酸がイオンの形でエナメル質に浸透して、失われたミネラルを補充するのです。この過程を「再石灰化(さいせっかいか)」と呼んでいます。
脱灰と再石灰化のバランス・・・
口の中では、食事のたびに「脱灰」と「再石灰化」がくり返されてます。
おやつなどの間食回数が多いと虫歯になりやすいのは、「脱灰」がより多く起きて、不健康な状態になるため、口の中は酸性状態が続き、「再石灰化」が追いつかなくなるからなのです。